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ragazzi(ドイツ)に掲載された
Volkmar Mantei氏によるレビュー


Ausiaは壷井彰久、足立宗亮と一噌幸弘による企画である。この三人は、かつてドイツのフレアークがその最盛期に行ったような複雑な演奏を生楽器で行う。

壷井彰久は、すでにボンデージフルーツの鬼怒無月と立ち上げたアコスティックプロジェクトで聴けるような達人技で生き生きと演奏する。その相手、全ての笛を操る奏者、一噌幸弘は、驚くべき難解なメロディを信じがたい速度で笛の上を滑る指を使って、真っ向から戦いを挑んでくる。

その間、ギター奏者、足立宗亮は、二人の異なるzaum(抑制?)の内の、圧倒的な演奏を保つべく、調和の取れた律動的な構成を創り出す。ヴァイオリンと笛の技巧は、高度な故、難解で、その演奏速度とおびただしい旋律は単純に過多である。

アコスティックな分野に迎合する事など彼ら三人の念頭には無く、生楽器らしく音色を和らげたり、調和させたりすべきであると言う考えを捨て去り、その対極の激しい音色が演奏に持ち込まれ、聴く者に恐怖を与えるようなその分野に門を開けた。

生楽器演奏の愛好家にとっても、足立と一噌が作った曲以外の物、宗亮の唄う,シェイクスピアの芝居からの抜粋、When That I was A Little Tiny Boyや、ジェスロタルのカヴァー、Mother Gooseなども必聴である。AUSIAは軽い音楽を作らなかった。歌詞も作らず、調和のある繰り返しも無く、誰もやったことの無いアヴァンギャルドとも違う暴力的な緊張感を演奏に持ち込んだ。










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